見込み客や新規顧客獲得に欠かせない販促ツールがチラシです。クリエイティブのインパクトが大きく反響に影響するため、とくに飲食サービスや食品など、ビジュアルで商品のシズル感を出しやすい業種にとっては、高レスポンスが期待できます。
DMや他の施策に比べて手間もコストもかからず、汎用性が高いのもポイント。とはいえ、使いやすい分、施策の種類も多く、「どの方法で配布するのがベストなんだろう?」と悩む方も多いと思います。
そこで今回は、定番からあまり知られていない手法まで、さまざまなチラシ配布施策の特徴を紹介します。ターゲット・商材・業態別にオススメ施策も提案していますので、ぜひ、あなたの会社の販促施策の参考にしてみてください。
目次
チラシ配布方法7選
1.新聞折込
もっともポピュラーな配布方法が新聞折込です。購読者は一定以上所得のある世帯が多く、媒体への信頼感も高いため、好反響が期待できます。配布エリア・配布日が自由に選べるので、イベントやキャンペーンとも効率よく連動させることができます。店舗の場合は、割引クーポン券やプレゼント引換券を特典として付けると、チラシの効果測定も可能です。
〈メリット〉
- 配布エリア・配布日を自由に選択できる(町丁目単位のエリアセグメントは不可)
- 媒体への信頼性が高い
- ファミリー層、主婦、シニア層に効果的
〈デメリット〉
2.フリーペーパー折込
フリーペーパーの多くは、地域、年齢、性別、ライフスタイルなど、それぞれ特定の読者層に絞って制作されています。そのためターゲットと読者層がマッチすれば、効率良くアプローチすることができます
〈メリット〉
- 媒体特性によるターゲティングが可能
- 新聞未購読世帯・世代へもアプローチできる
- 新聞よりも比較的折込料金が安い(媒体による)
- 他のチラシに埋もれない
〈デメリット〉
- 配布エリア・配布日が媒体の発行エリア・発行日に限られる
- 媒体ごとにサイズ規定がある(折り加工が必要な場合もあり)
3.ポスティング
「特定のエリアに、密度高く配布したい」という場合に最適な方法がポスティングです。町丁目単位の絞りこみはもちろん、一戸建てやマンションに限定するなど、建物単位でのセグメントも可能です。ただし、セキュティの厳しいタワーマンションや高級マンションは投函を断られることが多く、とくに都市部ではカバー率が低くなってしまいます。
〈メリット〉
- 新聞未購読世帯・世代へもアプローチできる
- 配布エリアを細かく設定できる(戸建てに限定、アパートは避けるなど)
- サイズ・形状が自由(封書タイプや商品サンプルの同封も)
〈デメリット〉
4.タウンプラス
日本郵便が運営するDM配達サービスです。一番のメリットは到達率(リーチ率)の高さ。郵便局員による配布のため、高層・高級マンションでも断られることは少なく、指定したエリアのほぼ全戸に届けることができます。国勢調査による性別、年齢、家族構成、年収データなどをもとに細かいエリアセグメントも可能。宛名は必要ありませんが、郵便物扱いとなるため、チラシは封書DMのように封筒に入れる必要があります。
〈メリット〉
- 到達率(リーチ率)が高い
- 一般のポスティングでは難しい、高級・高層マンション世帯にも配布できる
- 家族構成、年収などデータにもとづいたエリアセグメントが可能
〈デメリット〉
- 配布コストが高い(地域・部数によってはポスティングの2~3倍以上の場合も)
- 封書形式での配布のため開封してもらう必要がある(ただし透明封筒の使用は可)
5.同封同梱
他社の会員向け会報誌やカタログ、通販商品、クレジットカードの請求書などにチラシを同封するサービスです。実施する際のポイントは、自社のターゲット属性(年齢・収入・ライフスタイルなど)にマッチした媒体を選ぶこと。とくに会員の帰属意識の強い媒体であれば、チラシへの信頼性も高くなり、多くの反響が期待できます。比較的高所得かつ購買意欲の高い会員をもった媒体が多く、おもに通販、エステ、金融、不動産、通信教育、リゾート、旅行、B to Bサービスの業種に活用されています。
〈メリット〉
- 閲読率が高い
- 信頼性が高い
- 媒体特性によるターゲティングが可能
〈デメリット〉
- 折込費用が高い(新聞折込の倍以上)
- 商圏が狭いビジネスには不向き(細かいエリアセグメントが不可)
6. レジ袋封入
あらかじめレジ袋にチラシを入れておき、レジで商品と一緒に配布する方法です。スーパーや書店、ドラッグストアをメインに、さまざまなチェーン店舗で実施されています。自宅で商品を取り出す際に、ほぼ確実に目にしてもらえることが一番のメリット。ポイントはターゲットの属性とマッチした顧客層の店舗で実施することですが、なかにはレジ係による目視での「年代」「性別」セグメントをおこなっている店舗もあります。
〈メリット〉
- 商品を取り出すときに、ほぼ確実に目にしてもらえる
- 他社広告に埋もれない
- 来店顧客層や目視による性別・年齢のセグメントが可能(店舗による)
〈デメリット〉
- ピンポイントで配布日を設定できない(配布期間は通常1ヵ月)
- 申し込みから実施まで約1ヵ月かかる
- 空き枠がないと配布できない
7. 街頭での手渡し配布
性別・年代などを目視でセグメントして、ターゲットに直接配布することができます。とくに新聞折込やポスティングではリーチが難しいオフィス街で配布できるのは大きなメリット。ただし受け取り率が低いうえ、配布員のスキルに依存する部分も多く、一度に大量配布したい場合は適していません。
〈メリット〉
- 性別・年代など実際に目でセグメントができる
- 新聞折込やポスティングではリーチが難しいオフィス街で配布できる
- その場での補足説明や質問応対も可能
〈デメリット〉
- 受け取り率が低い
- 配布数・ターゲット到達率ともに配布員のスキルに左右される
- 一度に大量配布できない(人的リソースが必要)
ターゲット・商材・業態別のオススメ配布方法
販促施策の成功は、「どれだけ多くの見込み客に効率良くリーチできるか」にかかっているといえます。ここでは、ターゲット・商材・業態からみた、オススメの配布方法を紹介します。
別オススメ施策
◆シニア層
- 新聞折込
- フリーペーパー折込(とくにタウン誌・シニア層向け媒体)
- 同封同梱サービス(サプリメントの通販商品に同梱)
◆ファミリー層
- 新聞折込
- フリーペーパー折込(タウン誌)
- タウンプラス(タワーマンション世帯にも配布)
- 同封同梱サービス(百貨店通販カタログ・旅行情報誌など)
- レジ袋封入(スーパーなど)
◆サラリーマン・OL
- フリーペーパー折込(オフィスへ配布する媒体)
- 街頭手渡し配布(オフィス街)
◆若年層
- ポスティング(都心の大学生はワンルームマンション)
- タウンプラス(若年層世代の多いエリアに配布)
- レジ袋封入(コンビニ、若年層顧客の多い店舗)
- 街頭手渡し配布
商材別オススメ施策
◆高額商材
- 新聞折込(高所得者の多いエリアに配布)
- タウンプラス(高層・高級マンションも配布)
- 同封同梱サービス(経営者・医師向け媒体もあり)
◆B to B商材
- 新聞折込(例:オフィス街に配布する日経新聞に折込)
- タウンプラス(オフィスビルに配布)
業態別オススメ施策
◆店舗・学習塾など商圏が狭いビジネス
- 新聞折込(商圏内・近隣エリアのみ配布)
- フリーペーパー折込(タウン誌・クーポン誌)
- ポスティング
- レジ袋封入(商圏内または近隣の店舗)
- 街頭配布
◆通信販売など商圏が広いビジネス
- 新聞折込
- フリーペーパー折込(配布エリアが広域で、部数の多い媒体)
- レジ袋封入(全国のチェーン・店舗で実施)
まとめ
以上、7種類のチラシ配布方法を紹介してきました。あなたの会社の商品・サービスにピッタリの配布方法は見つかりましたでしょうか。