最近では、PowerPointやWordなどを上手く使うことで、デザイン未経験者でも紙媒体の広告やウェブ広告を手軽に作れるようになりました。確かに、PowerPointやWordでも販促物を作れるのかもしれませんが、クオリティ面の低さから高い販促効果が得られず、マーケティングに悪い影響を与えてしまうことがあります。社内でデザイン制作を行っていると、こんなことを考えたことはないですか?
- 低コストで広告を作ることも大切だけど、それ以上に、販促効果の高い広告を作る必要がある・・・
- プロのデザイナーに、販促効果の高い広告を制作してもらいたい・・・
- 広告制作をプロのデザイナーに、外注したいけれど、どこに外注したら良いか分からない・・・
「クオリティの高いウェブ広告や紙媒体の広告を制作したい」という思いがあっても、実際は、どのようにプロのデザイナーに制作業務を外注したら良いのか分からず、困っているのではないかと思います。他にも、レベルの低い外注先に仕事を振ってしまった結果、自社とトラブルになることを恐れている企業もあるでしょう。
本記事では、販促物の発注担当や広告などのデザイン制作担当者が知っておきたいデザイン制作をアウトソーシングするメリット、デメリットについてご紹介します。具体的なアウトソーシング先の名前にも触れながら解説していきますので、今後のデザイン制作外注のアイデアとしてお役立ていただければ幸いです。
目次
プロのデザイナーへ注文するメリット
図1:アウトソーシングのメリットについて
まず、PowerPointやWordで制作するのではなく、プロのデザイナーへデザイン制作をアウトソーシングするメリットについてご紹介します。
高い技術で成果物を完成させてくれる
フォトショップやイラストレーターなど、デザイン専用のソフトを利用せずに、広告を制作すれば、非常に低コストで販促物を完成させられるのかもしれません。しかし、どれだけコストを抑えることができても販促物を通して企業の売上が上がらないのであれば、大問題です。プロのデザイナーは、フレームワーク制作や導線設計、行動を誘発させるボタン配置など、コンバージョン(成果)が期待できるデザインとは、一体どんなものなのかしっかりと心得ており、それらの知識や経験をもとに高い技術で成果物を完成させてくれます。
人件費を抑えることができる
高い技術を持ったプロのデザイナーを会社の社員として採用するためには、人員を増員することになるため、莫大なコストがかかります。給与以外にも福利厚生や社会保険など、退職するまで会社が負担することになります。アウトソーシングすれば、正式に採用しなくても業務委託者として企業業務に参画してもらうことができます。これなら、人件費を抑えながら高いデザインスキルを社内リソースとして利用できます。
リスク分散できる
現在、社内に優秀なデザインスキルを持った1人の社員に、すべての販促物の制作業務を担当させているのであれば、非常に危険な状態だといえるでしょう。なぜなら、そのデザイナーが妊娠や結婚、子育て、介護などによって、休職や退職してしまうと、販促物を制作できなくなってしまうからです。そのような状態にならないように、プロのデザイナーにアウトソーシングできる体制を整えておくと、万が一、社内で働くデザイナーが退職してしまっても業務委託契約を交わした外部のデザイナーに必要なときだけ働いてもらうことができます。
プロのデザイナーへ注文するデメリット
図2:アウトソーシングのデメリットについて
一方で、プロのデザイナーに販促物の制作をアウトソーシングするとどんなデメリットがあるのでしょうか?外注時のデメリットについて考察していきます。
外注予算がかかる
クオリティの有無に関わらず、自分で販促物を制作すれば、かなりコストを押さえることができます。しかし、デザイン制作を外注すれば、外注予算が必要となります。内製と比べると、ちょっとした修正作業にも割高なコストや時間がかかります。社内のデザイナーではないため、今まで感じたことのなかったコミュニケーションによる問題も発生するでしょう。コストには、大きく下記の4つがあることを把握しておきましょう。
- 業務委託契約者への指示出しによって生じる時間的コスト
- 販促物のデザイン業務を外注するコスト(修正含まず)
- 販促物の品質管理コスト
- 成果物納品後の修正コスト
これら4つのコストを明確にし、費用対効果に見合わなければ、業務を委託するデザイナーを変更するなど、予算を無駄にしないためにも迅速に対処していきましょう。
業務委託契約者との連携が必要になる
複数デザイナーに頼ると、品質コントロールが難しくなり、ブランド統制に支障が発生することがあります。会社の販促物として広告を利用する以上、一定のクオリティを保ち組織としてのブランドを損なわないようにすることが大切です。その際、顔を合わせたことのない業務委託契約者と綿密な業務連携が必要となります。従業員として当たり前だと思っていることでも、業務委託契約者にとっては、全く知らないことも多いです。デザイン制作を業務委託する以上、それなりに手間が発生することを理解しておきましょう。
トラブルに発展した時に、対処が求められる
業務委託者の選び方を間違えてしまい、その状態でデザイン業務をアウトソーシングすると、高い確率でトラブルに発展します。トラブルに発展すれば、問題の終息のため対応に追われることになります。
例えば、下記のようなトラブルが考えられます。
- 先払いだと言われて入金したにも関わらず、期日を過ぎても販促物のデータを送ってこない。
- 修正対応してくれると思っていたにも関わらず、修正対応してもらえない。
- 「○月○日までに、デザイン制作お願いします。」と伝えたのを最後に、全く連絡が来ず仕事をしているのかさえ把握できたないため、他のデザイナーに業務を依頼したところ、後日、連絡の途絶えたデザイナーから「成果物が完成した。」と連絡が入り、最終的に同じ依頼がダブルブッキングしてしまった。
このような問題は、アウトソーシングで頻繁に見かける問題ですので、依頼時の事前の取り決めでルールを設けて、トラブルに発展しないように対策を取っていきましょう。
デザイン制作を外注できるクラウドサービス
実際に、デザイン制作を外注する場合、法人企業なら制作会社に仕事を依頼したり、代理店を通したり、会社によって仕事の進め方は、さまざまです。最近は、アウトソーシングサイトを利用することで外注先を探すという方法があります。優秀なデザイナーを見つけるための使い方やコツにも触れながら解説していきます。
ランサーズ
日本最大級のクラウドソーシングサイトとしても知られるランサーズは、高い技術や実績を有するプロフェッショナルと企業をマッチングしてくれるサイトとして多くのユーザーが利用しています。アウトソーシングできる業務もシステム開発やデザイナー、ライターまで、141カテゴリの依頼ができます。ランサーズは、比較的優秀なプロのデザイナーが集まるサイトですので、まずはこのサイトの使い方を理解して業務委託者を探してみましょう。
クラウドワークス
クラウドワークスもランサーズと同様なクラウドソーシングサイトではあるものの、業務の単価の水準が低く、応募者が少ないといった理由からデザイナーを募集してもなかなか集まらない印象です。ランサーズでデザイナーを募集した際、依頼者が見つからなければ、クラウドワークスを利用するといった使い方をしてみましょう。
このようなクラウドソーシングサイトで、優れたデザイナーを見つけたいのなら、最低でもA4片面で1点あたり5,000円~1万円を支払うようにしてください。これが、業界相場であると同時に、適正な金額を支払うことがアウトソーシングのマナーです。そして、業務の依頼文は、極力明確に書くようにしてください。優秀な人ほど、発注内容が不明確なものは、トラブルになることを恐れて、応募してきません。そして、実際に、依頼があった際は、挨拶文の書き方やメールの内容を厳格にチェックして、依頼前に人間性を確認してください。この段階で、レスポンスが早く、思考量の高いデザイナーであることが垣間見られたら優秀な技術者である可能性が高いです。
おわりに
いかがでしたでしょうか。今回は、販促物の発注担当や広告などのデザイン制作担当者が知っておきたいデザイン制作のアウトソーシングの全般的な知識についてご紹介しました。仕事の性質上、販促物のデザイン制作業務は、優れた技術を有するデザイナーをすぐに見つけることが難しいため、長くお付き合いできそうな人がいれば、報酬もしっかりと支払って、業務のレベルに応じたものに再度設定してあげましょう。
販促物の発注業務をもっとラクに。印刷発注システム「スプリント for Biz」
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