スプリント/Suprintでは印刷物の販売をしておりますので、お客様からご入稿いただく「会社案内」や「商品が記載されたパンフレット」などの中綴じ冊子を、印刷物として作成させていただいております。印刷物として作成いただくだけでなく、中綴じ冊子の本文中で、価格変更や商品適用期間などの改訂が多く発生するためにデータとしても残しておきたい、とお話しされるお客様も多くいらっしゃいます。
また、ECサイトやWEBページをお持ちのお客様の場合は、自社サイトでコンテンツを簡単に閲覧できるようにPDFを活用されています。PDF形式にした中綴じ冊子のデータを、ダウンロードできるようにすることで、お客様に有益な情報を提供したり、利便性の向上用途として活用されているお客様も多くいらっしゃいます。
本記事では、印刷会社への印刷データ作成と両方を兼ねた流れで、PDFデータを作成する方法を紹介します。
Adobe IllustratorなどのDTPソフトからPDFを作成する
DTPソフトとは、Adobe IllustratorやIndesignなど、印刷データを作る際によく使われるアプリケーションです。スプリント/Suprintでは、DTPソフトウェアで作成したデータのままのご注文も承っております。PDFで作成した場合は、次のようなメリットがあります。
- フォントを埋め込む事によりスプリント/Suprint対応していないフォントを使用することができる
- リンク画像等の添付忘れ防止することができる
- データ構造がシンプルになり、データを転送する時間等の短縮
Illustrator CC以降でのPDF作成方法について
Illustrator CC以降の作成手順です。PDFを作成する前に「フォント」や「配置画像」、「特色」、「サイズ」などに問題がないことを確認しましょう。
別名で保存
「ファイル」メニューから「別名で保存」を選択します。
保存の設定
保存場所とファイル名を指定します。
〈ファイルの種類〉を「Adobe PDF(*.PDF)」にして「保存」を押します。
一般の設定 (Adobe PDFオプション)
〈Adobe PDF を保存〉のウィンドウが開きます。〈一般〉オプションが表示されています。〈Adobe PDF プリセット〉は「[PDF/X-1a:2001(日本)]」を選択します。
〈準拠する規格〉は「PDF/X-1a:2001」を選択します。〈互換性のある形式〉は「Acrobat 4(PDF 1.3)」を選択します。〈オプション〉は基本的に全てのチェックを外します。
※「保存後 PDF ファイルを表示」にチェックを入れると、作成されたPDFが自動的に開きます。
圧縮の設定 (Adobe PDFを保存)
「圧縮」に切り替えます。画像は全て「ダウンサンプルしない」を選択します。 〈カラー画像〉と〈グレースケール画像〉の〈圧縮〉は「ZIP」、〈白黒画像〉の場合は「CCITT Group 4」を選択します。
トンボと裁ち落としの設定 (Adobe PDFを保存)
「トンボと裁ち落とし」に切り替えます。データの状態に合わせて、トンボの設定を行います。完成したPDFに、トンボと裁ち落としが付いた状態にします。
弊社テンプレートとや、アートボード内にトンボが有る場合
〈トンボ〉部分のチェックを全て外します。〈裁ち落とし〉の〈天〉、〈地〉、〈左〉、〈右〉は、全て「0 mm」を入力します。
仕上がりがアートボードと同じで、トンボが無い場合
「トンボ」部分の「トンボ」にチェックを入れ、それ以外のチェックを外します。〈裁ち落とし〉の〈天〉、〈地〉、〈左〉、〈右〉は、全て「3 mm」を入力します。
出力の設定 (Adobe PDFを保存)
「出力」に切り替えます。下の画面のように設定されていれば問題ありません。
詳細設定の設定 (Adobe PDFを保存)
「詳細設定」に切り替えます。〈オーバープリント〉が選択できる場合は、「保持」を選択します。(データ内でオーバープリントを使用していない場合は選択できません。)
〈プリセット〉が選択できる場合は、「高解像度」を選択します。(データ内で透明機能を使用していない場合は選択できません。)
セキュリティの設定 (Adobe PDFを保存)
「セキュリティ」に切り替えます。セキュリティが何も設定されていない事を確認します。
設定内容の設定 (Adobe PDFを保存)
「設定内容」に切り替えます。全ての設定と確認が終了したら「PDFを保存」をクリックするとPDFが作成されます。
PDF作成後の確認
作成されたPDFを開き、問題がないか確認します。
そのほかのDTPソフトウェアでPDFを作成する方法はこちらから
https://www.suprint.jp/guide/technical/pdf/pd002r.html
Microsoft OfficeデータからPDFを作成する
Word(ワード)やPowerPoint(パワーポイント)、Excel(エクセル)からPDFデータを作成することができます。Office 2007以降は標準機能でPDFを作成することができます。高解像度のPDFを作成したい場合は、Adobe Acrobatを利用することをおすすめしています。
本記事では、Word 2013からのPDF作成を紹介します。
ワード(Word) 2013の標準の機能でPDFが作成できます。PDFにする事で、変換にかかる時間を短縮できます。
※PDFにする際に200~220ppiの解像度に変換されます。推奨の解像度350ppiより低いため若干ぼやけた感じになります。線画等の画像が多い場合はAcrobatでの変換をオススメします。
ファイルメニュー選択
「ファイル」メニューを選択します。
名前を付けて保存
「名前を付けて保存」を選択します。「コンピューター」の「参照」をクリックします。
保存の設定
任意の場所を選択し、任意の名前を付けます。〈ファイルの種類〉は「PDF(*.pdf)」を選択します。
〈最適化〉は「標準(オンライン発行および印刷)」を選択します。「オプション」ボタンを押します。
PDFのオプションの設定
〈印刷対象外の情報を含める〉の「アクセシビリティ用のドキュメント構造タグ」のチェックを外します。
〈PDFオプション〉の「ISO 19005-1 に準拠(PD/A)」のチェックを外します。「OK」ボタンを押します。
画像の設定
「保存」ボタンの横の「ツール」を押すとメニューが開きます。メニューから「図の圧縮」を選択します。
画像の圧縮
〈解像度の選択〉の「印刷用(220ppi)(P)ほとんどのプリンターと画面で優れた品質が得られます。」を選択して「OK」ボタンを押します。
※オプションの設定で〈既定の解像度の設定〉を「220ppi」に設定している場合は「ドキュメントの解像度を適用」でも大丈夫です。
PDF保存
「保存」を押すとPDFが作成されます。 ※「発効後にファイルを開く」にチェックを入れると、PDFが作成されると自動的に開きますので確認が楽になります。
PDFの確認
作成したPDFを開いてズレやおかしいところがないか等確認します。
そのほかのMicrosoft OfficeでPDFを作成する方法はこちらから
https://www.suprint.jp/guide/technical/pdf/pd002.html
まとめ
IllustratorなどのDTPソフトウェアや、Microsoft OfficeからPDFを作成する方法を紹介しました。そのほか、PDFには印刷の可否やパスワードの設定などセキュリティ設定を施すことができます。実際の印刷物として作成するケースと、PDFとして保存しておくケースを適宜使い分けてデータ活用してみてはいかがでしょうか。