昨今、新型コロナウイルスによって、わたしたちの生活は一変しました。
ウイルスとの共存が必要になった今、私生活ではほんの少しの外出でも不自由を感じることが多くなり、働き方はウイルス感染リスクと蔓延を防ぐために、オフィスワークからテレワークに移行するといった変化があります。
東京都では「テレワーク緊急強化月間」を設定し、出勤者数の7割削減に向けて「週3日・社員の6割以上」のテレワーク実施を事業者の皆様に強く要請するなどして、感染予防を促しています。全国的にも従業員の感染のリスク、オフィスワークに対する精神的な不安を取り除くために、急速に新しい働き方を取り入れている企業が増えています。
テレワークを実施すると出退勤の移動や、オフィスで人と接する機会が減り、接触感染リスクを減らすことができます。またコスト面では移動費の削減や、完全にテレワーク化が進めばオフィス撤退といった、いままでなかった選択肢を検討できるといったメリットがあります。
一方で「テレワークは業務の生産性が低下するではないか」という疑問の声が挙がっています。お互いの顔が見えなくなることで、コミュニケーションが希薄になったり、実際の労務実態を把握しにくくなったりすることが、組織にとってデメリットになることもあります。
従業員が安心して働けること、業務を数値で計測可能にすること、生産性が高い環境を作ること。これらのテーマが喫緊の課題となった企業も多いのではないでしょうか。
弊社とお取引ある販促物の発注管理者及び、そのアシスタントの方やデザイナーの方が、生産性の高い環境を作るために、どのような対策をとっているのかご紹介します。
テレワークの生産性向上
企業にとって生産性の向上とは「小さな投資(労力)で大きな成果を生み出す」ことです。したがってテレワークで生産性を上げるには、業務効率化が鍵になります。
業務効率化ができれば目先の作業だけではなく、より大きな未来の成果を得るための業務に時間を費やすことができます。
実際にお客様から伺った、業務効率が低いと感じた出来事をご紹介します。
<テレワーク中に業務効率が低いと感じた出来事>
- 自宅は雑音が多く、集中する時間が作りにくい
- 自宅にプリンターがなく、プリントアウトのために最寄りのコンビニまで走った
- ネットワーク環境が安定せず、アップロード・ダウンロードに時間がかかる
- セキュリティの制約がある業務は社外ではできない
これらの事例は要約すると「テレワークとオフィスワークでは環境や設備が異なり、業務の阻害要因になりうる」と言い換える事ができます。
自宅でも生産的な業務ができる環境を整えるためには、設備投資することが効果的です。資金が潤沢にあり、時間に猶予がある個人や企業であれば迅速に決断を下すに越したことはありません。
しかし、新型コロナウイルスの影響を受け、時間と資金にそこまで余裕がないという企業も少なくないはずです。そのような皆様には、ワークフローを見直すことをおすすめします。
生産的な業務ができる環境を整えるために、オフィスワーク時代の“あたり前”を客観的に見直し、テレワーク時代に合わせた新しいワークフローを作りましょう。
テレワークに合わせたワークフロー
業務効率の高いワークフローとは「一方向に作業が流れるようにあること、その流れがよりシンプルであること」が理想的です。
ワークフローが複雑化して多方向に流れたり、逆流したりする環境は業務効率が低く、下記のような要因があると考えられます。
<業務効率を下げる要因>
- 業務内容ごとに様々なツールを使い分けている
- 複数の仕入先を使い分けている
それぞれどのようにして業務効率の低下につながっているか、ご紹介します。
業務内容ごとに様々な専用ツールを使い分けている
昨今では様々な業務に特化した専用ツールが増えました。
コミュニケーションなどの情報共有や、顧客や販促などのマーケティングに関わる管理、社内稟議や請求管理、その他にもWEB会議などの様々なツールを駆使するようになりました。
これらのツールは局所的に便利になることは間違いないのですが、あまり使い分けすぎると作業が属人化し、情報が埋もれコミュニケーションに弊害が生じる要因になることがあります。仮にテレワークでそれぞれが別々のツールを使ってチームで作業をする場合、作業が重複してしまいリソースを過剰に使っていたとしても、気づかないことがあります。オフィスワークのように対面や密なコミュニケーションが難しいため、テレワークでは特にこうしたリスクは高まります。
また、特定のツールがセキュリティの問題上、社外では使用できないことも業務効率の低下につながることがあります。
複数の仕入先を使い分けている
仕入先を使い分けると、それぞれの商品を比較して最安値で購入できるメリットがあります。
反対にデメリットは各社の発注方法や決まり事が異なることで、業務が複雑化することです。仕入先によって異なる発注方法を覚えねばならず、作業者はルールに慣れるまで時間がかかり、手間もかかります。次第に慣れてくると情報の抜け漏れなど人的ミスが起こり安くなる傾向があります。
仮に複数社に同時に注文したあとにミスが発覚し、注文内容を修正しようとすれば、それぞれ別の行程でキャンセルして再発注しなければならない、といった複雑な業務が発生します。
さらに、請求書はそれぞれの仕入先のフォーマットであることが多く、請求管理が煩雑になりがちです。発注者だけではなく、経理担当の業務をも複雑化し、不備などあれば相互確認作業を生み出すなど、部門をまたがって手間が増えてしまうことがあります。
また、業務の引き継ぎが必要な場合には複雑なルールを説明して、相手に理解してもらわなければなりません。
これらの状態を客観視すると、ワークフローが複雑であることがわかります。
ワークフローの最適化
近年、働き方改革に改めて注目が集まり、特にIT技術を浸透させる改善策となる「DX(デジタルトランスフォーメーション)」に関する記事や、サービスの広告を多く目にするようになりました。
世間ではDXをはじめとした便利なサービスが次々と生み出されており、既存のワークフローを一新しようと様々な企業が取り組まれているようです。
しかし、実際には「なかなかスムーズに進まない」とお困りの声があります。
働き方改革を促進するツール導入の弊害の1つに、企業それぞれが円滑に業務を遂行するためにつくられた“独自のルール”が強く根付いてしまっていることが考えられます。
本部の意向で現場にシステムを導入したものの、システム運用と独自のルールの文化が両立できず、別々の作業を行わねばならないことがあります。これでは業務にムダが生じてしまい、各担当者から不満の声が挙がり、新しい取り組みに対してネガティブな感情が生まれてしまいます。
「ならば現状のワークフローと完全一致するシステムを構築しよう」となると、専用システムとしてカスタマイズが必要になり多額のコストがかかることがあります。
更に時代と共に変わり続ける環境に対して、柔軟に対応できるシステムの構築ともなれば、更に時間と労力がかかることが予想されます。
このように、ワークフローのすべてを一新することは容易ではありません。
したがって、おすすめしたいのは「ワークフローの中から可能な限り広い範囲を切り出し、無理なく一方向に作業が流すことができるツールを導入すること」です。
自社のワークフローを見直し、適した働き方改革ツールを検討してみてはいかがでしょうか。
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